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6ファクターアセスメント(その3):6ファクターモデルの説明

それ自体が目に見えるわけではないのでとらえにくいが、業績を左右し、知識やスキルを習得して活用するための基礎となる「能力・性格特性」を、どのようなモデルでとらえたらよいか・・・モデルの有用性をどのように判断したらよいか・・・それはつまるところ、そのモデルが「能力・性格特性」をいくつのファクター(因子)によって説明するモデルか、ということによってほとんど規定されます。そして、有用性という見地からは6ファクターモデルが最も優れています。その理由を長々と説明する前に、まずは6ファクターモデルをご覧いただくことにしましょう。

マーサーが提案してきた24(28)のコンピテンシー・ファクターを、実用性を追求して次のように6ファクターに集約して用いる、というのが私たちの6ファクターモデル活用の出発点です。

mercer


それは、ジョン・ホランドによるパーソナリティ・タイプの理論と同じものであると解釈することができます。(ただし、一般労働市場と企業内労働市場の違いから、ホランドのSocial ファクターをStrategicに近い意味に解釈します。)

holland


6ファクターモデルの強みは、6ファクターモデル自体の、アセスメントモデルとして、また人と仕事のマッチングモデルとしての利便性の他、6ファクターであれば必要に応じて、4ファクターモデル、2ファクターモデルや、3ファクターモデルに翻訳することができることです。これにより、様々な分析モデルや、行動を促す人材像モデルとの互換性を持つことができます。企業内の共通言語として優れているのです。

4ファクターモデルへの翻訳例:

4factor

2ファクターモデルへの翻訳例:

2factor


3ファクターモデルへの翻訳例(パターン1):

3factor(1)


3ファクターモデルへの翻訳例(パターン2):

3factor(2)


3ファクターモデルへの読み替えの2通りのパターンは、6ファクターを次のように理解することが可能であることも示します。
・ コンセプト創造型 = Plan × コンセプト
・ 戦略企画型 = Plan × 人
・ 人々のとりまとめ型 = Do × 人
・ 安定遂行型 = Do × モノ
・ 成果追求型 = See × モノ
・ 情報・論理型 = See × コンセプト


また、何よりも利便性を高くするのは、次のように、ビジネスのライフサイクルに従って、最重要コンピテンシーが移り変わっていくを示すことができることです。

cycle


なぜ6ファクターモデルの使い勝手が良いのか

さて、なぜ6ファクターモデルの使い勝手が良いのか、ということを少し考えてみたいと思います。

モデルとしての使い勝手は、

  N個のファクターが、対象を分類・整理する軸としての、モレ・ダブリのなさを持っているか

・・・ということに尽きます。

そのためには、ファクターの数が多すぎてはいけません。最大7つでしょう。一見少ないようですが、ファクター間の独立性が十分に高く、モレ・ダブリが最小限であれば、ファクターを組み合わせることによってよりきめ細かい表現を行うこともできます。その上で、個々のファクターの内容を解釈し、意味内容を際だたせることができるためには、ファクター間を対比させたり、近いファクターどうしをまとめてグルーピングする可能性が開かれていなければなりません。そのためには、ファクター数は様々な素数で割ることができる数であることが理想的です。そうすると、そのようなモデルは必然的に6ファクターモデルということになるのです。

面白いことに、(2や4などの)偶数ファクターモデルと、(3や5などの)奇数ファクターモデルでは、使い勝手が異なってきます。物事を分析するためのモデルとしては偶数ファクターモデルが優れていますが、アクションを導くためのモデルとしては奇数ファクターモデルが優れています。例えば、「課題は2つあります」と言えば、2つの課題間の直交性や、共通集合の有無等が突っ込まれることになりますが、「課題は3つあります」と言えば、それ以上突っ込まれずアクションにつながります。そして、6ファクターモデルは両方の要素を合わせ持っているのです。


(関連する論考)
ファクターの良い設定の仕方とは何か 
能力・性格ファクター論のサーベイ文献としてのスターンバーグの「思考スタイル」
能力・性格特性のどのレイヤー(層)を扱うべきかを論じる氷山モデルについて

プロフィール

写真:南雲 道朋(なぐも・みちとも)
株式会社HRアドバンテージ取締役
南雲 道朋(なぐも・みちとも)

株式会社HRアドバンテージ取締役。富士通でシステム開発企画、マーサージャパン等の外資系コンサルティング会社で業務改革/マネジメント改革/組織改革/人材開発を横断するプロジェクトの企画・推進を行ってきた。分野を横断するシステム思考の実践を基本姿勢とし、近年は人と組織のデータ活用の仕事に注力している。著書に、『多元的ネットワーク社会の組織と人事』(ファーストプレス)、『チームを活性化し人材を育てる360度フィードバック』(共著、日本経済新聞社)、『図解戦略人材マネジメント』、『実践Q&A戦略人材マネジメント』(以上共著、東洋経済新報社)がある。

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