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   <title>HRアドバンテージ：更新情報</title>
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   <title>人事が現場に出るための統計手法（または日本文化の中でのデータ活用法）</title>
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   <published>2010-07-12T01:48:03Z</published>
   <updated>2010-07-12T09:41:18Z</updated>
   
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      <name>hra</name>
      
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      <![CDATA[<div class="sectionh2">
<h1>人事が現場に出るための統計手法（または日本文化の中でのデータ活用法）</h1>
<p>人事部門が説得力を持った提案を行うために、人・組織の何が問題なのか、データでしっかりと裏付けることが必要です。従業員意識調査を初めとするアンケート手法は必須アイテムであり、そこから課題を分類・整理・体系化するためのデータ分析手法として、「多変量解析手法」と呼ばれる手法が有効です。それにより、単なる点数の高低の分析からだけではわからない、そもそもどのような枠組みで問題をとらえることが有効なのか、ということを問い直す深い分析ができます。</p>
<p>しかし、「統計的な手法によって得られた結論はこれこれです」というと、どうしても敬遠されてしまうことが多いのです。説明の中に数字や数式は登場させないとしても、データから導き出された結論が経営陣や現場に受け止められ、取り組むべき課題として認識され、施策に落とし込まれるまでの間には、壁があります。そのことについて考えてみたいと思います。</p>
<p>データから結論を引き出し、その納得を得るにあたって、一つ大原則として言えることは、「抽象化」はしない方がベターである、ということです。例えば従業員の意識調査において、数十項目（下の例示では１０項目）の項目について測定することを考えます。</p>
<p> <img alt="" src="/Image/d/d1000/10items1.jpg" /></p>
<p>これらの項目を、「因子分析」手法等を用いて４つとか５つとかのグループにわかりやすくまとめることができます。それは４つとか５つとかの因子に「抽象化」したわけです。そしてそれは、思いつきでまとめたものではなく、その企業のデータから導き出したものですから、真にその企業の課題の姿を示している、と言えるのです。（企業によってどのようにグルーピングされるかは異なってきます。）自社の課題はこのような「くくり」に分かれているのであり、それぞれに対して手を打つ必要がある、と根拠（エビデンス）とともに言えるのです。</p>
<p><img height="404" alt="" src="/Image/d/d1000/10items2.jpg" width="395" /></p>
<p>しかし、このような「課題のくくり」がどのようにして導き出されたのか、ということを説明するために「因子分析」手法のことを説明したとしても、その手法に親しんでいない人にその理解を得ることは難しいと考えた方がよいのです。ではどうするか。一つの方法として、出てきた因子を「解釈」して、例えば次のような２軸のフレームワーク（枠組み）の中に位置づけることで納得は得やすくなります。</p>
<p><img height="389" alt="" src="/Image/d/d1000/10items3.jpg" width="379" /></p>
<p>しかしこれであれば、データ分析を経ることなく、予めそのようなフレームワークを準備して測定・分析したのと見かけは変わることはありません。ですから、せいぜい、フレームワークの正しさがデータ分析結果からも裏付けられました、という言い方になるでしょう。説明の受け手にとっては、そちらの方がわかりやすいので、そのように説明するのがよいでしょう。そして、部門やチーム等の組織単位ごとに、４つの象限のどれが強いか／弱いか、といった比較レポートにまとめ、何故そのような違いが出てくるのか、という見地から洞察を引き出していくことになります。そのように、「組織の特徴を見える化」することにより、施策もまとめやすくなるわけです。</p>
<p>以上のように、フレームワークを使って示すことで受け手の理解も進みますが、一番良いのは、４つとか５つかの因子に「抽象化」することなく、項目どうしの影響関係をそのまま示すことなのです。例えば次の図のようにです。</p>
<p><img height="372" alt="" src="/Image/d/d1000/10items4.jpg" width="403" /></p>
<p>これは、技術的に言えば、「重回帰分析」を通じて明らかにした項目間の影響関係です。しかし「重回帰分析」などと言う必要はありません。項目がそのまま残っており抽象化されていないので、説明は比較的容易です。そして、グルーピングするとしても、「影響関係が強い、近くにある項目をまとめていって、その結果これらの（４つとか５つとかの）グループにまとめることができます」と説明するのならば、説明の受け手にもしっかりと頭に入ってきます。言わば、KJ法でカードをグルーピングするようなイメージを喚起するのです。</p>
<p>そしてさらによいことには、抽象化することなく項目レベルを残したまま関係を精査していく方が、より深い議論ができます。例えばこの例示では、項目別の影響関係をよく見ていった結果、互いに負の影響関係にある項目が発見されました。すなわち、次の相反する関係が見つかったのです。</p>
<p><b>A:　「仕事へのチャレンジ機会が豊富にある」　←相反！→　「仕事量や時間に無理はない」<br />
B:　「仕事の分担は明確になっている」　←相反！→　「当社で働くことに満足している」 </b></p>
<p>確かに、そのようになりそうなことは理解できます。Ａのように、「仕事へのチャレンジ機会が豊富にある」部署であれば「仕事量や時間に無理がある」ことが通常でしょう。しかし、どちらも従業員満足の要因なのです。いったいどのようにバランスをとったらよいのでしょうか？Ｂはさらに複雑です。「仕事の分担が明確になっている」と「当社で働くことに満足」しなくなる傾向があるというのです。仕事内容があまりにもきっちりと決まっていると、満足度がかえって低くなるということでしょうか？わかるような気もします。しかし、「仕事の分担が明確である」こと自体は、他の要因をも支える重要な要因なのです！これもどのようにバランスをとったらよいのでしょうか？</p>
<p>そのことを検討するために、データをそのまま示しながら現場のヒアリングに入っていくことができます。「どのような場合に、どのような条件で、働きがいを感じ、少々の無理や混乱もかえってやりがいの源として感じられ、理不尽な負担とは感じないのか」・・・グループ形式の対話型ヒアリング（＝フォーカス・グループ・インタビュー）を通じて現場の認識を拾っていくのです。</p>
<p>そしてそのようなヒアリングに先立って、データから仮説を立てることができます。おそらくこの場合、相反する要因のどちらにも関係している、「教育やキャリア開発機会」が鍵になる、と仮説を立てることができます。すなわち、「チャレンジングな仕事の機会があるということを、それに従事するための必要条件や見返りとともに示し、自発的な参加を募るようなプロセスを経て、チャレンジしてもらうことが、相反する要因を両立させる鍵になる」という仮説を立てることができます。</p>
<p> </p>
<p>【日本文化の中でのデータ活用法】</p>
<p>さて、データを活用するために抽象化は必要だが、いきなり抽象化しないことで人材開発／組織開発の深い議論に入っていくことができる、ということを述べました。このような、どのようなデータの活用法が効果的かということに関しては、文化的な要因が大きく関係するような気がします。</p>
<p>日本の風土では、モレダブリなく原理原則的に演繹して課題を追い詰める・・・というトップダウンなプロセスはおそらく馴染みにくいのです。逆に、物事の実態をそのまま示して関係者の声を拾い上げバランスのとれた形でまとめあげていく・・・というボトムアップなプロセスの方が馴染むのです。それが、データの活用法にも影響してきます。</p>
<p>カードを撒いて、個々の関係を直感的に感じ取りながら全体像を徐々に明らかにし、最終的に俯瞰する、というKJ法は、ご存知の通り、文化人類学者の川喜田二郎氏が編み出した、日本人による日本的な手法です。データを活かす手法の原点もそこに置くのがよいかもしれない、と感じるのです。 </p>
<p>KJ法自体は既にありふれたもので、いろいろな局面で便利に使用される一方、マンネリや限界も感じられているものだと思いますが（＝ＫＪ法によるまとめは感覚的なもので、はっきりとした証明をすることができない等）、その限界感を打破して先に進むために統計手法を活かす、と言うべきなのかもしれません。そして、ＫＪ法がフィールドワークの手法であったように、人事・人材開発部門が統計手法を用いるとき、それは机上で施策を立案するためではなく、それを武器として現場に出て問題を把握し、現場とともに施策を考え出すため、と言うべきなのかもしれません。</p>
<p><a target="top" href="http://twitter.com/home?status=RT@HRAdvantage  http://www.hra.jp/d0000/d1000/00197.html"><img alt="この記事につぶやく" src="/Image/d/common/tw_button.png" /> </a></p>
</div>
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   <title>【コラム】第３９回　〈番外編〉人材紹介会社の宣伝コピー</title>
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   <published>2010-06-22T00:23:33Z</published>
   <updated>2010-06-23T00:04:54Z</updated>
   
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   <author>
      <name>hra</name>
      
   </author>
         <category term="コラム" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
         <category term="更新情報" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
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      <![CDATA[<div class="sectionh2">
<h1>〈番外編〉人材紹介会社の宣伝コピー</h1>
<p>前回のコラムで、労働観が危ういということを述べたが、現代社会には健全な労働観を破壊するようなメッセージが溢れており、好むと好まざるとに関わらず、皆そうした影響を受けている。消費資本主義しかり、自己実現への過度なプレッシャーしかり。 </p>
<p>より卑近なところでは、たとえば人材紹介会社の広告などは、そうした観点からすると目に余るものが多い。中でも図抜けてひどいのが、某社の「うわっ・・・私の年収、低すぎ・・・？」というコピーだ。このコピーの横に、驚いて口を押さえる女性の写真がある。</p>
<p>人材紹介会社は人を動かしてマージンを得る商売なので、当然ながら多く動けば動くほど利益が上がる。かといって、できるだけ多くの人に転職を促して利を貪るというのは、職業倫理上、明らかに間違っている。他人の人生に関わることである以上、一定の自主的規制は必要であろう。</p>
<p>もちろん、人材紹介会社は適正な人材の流動性を確保するという観点から必要なサービスである。前向きな転職、後ろ向きな転職、両方あるであろうが、あくまでも何らかの事情によって転職を考えている人が情報を得るための手段である。然るにそういう状況にない人を煽って転職をさせるというのは本末転倒だ。</p>
<p>上記のようなコピーはまさしく、そうした動きを増長するものといえる。言うなれば、社会思想の中に細菌を巻き散らかしているのに等しい。社会経験の浅い若者がこれを見たらどう思うであろうか。こうしたコピーに惑わされてキャリアを崩していく人は後を絶たないのではないだろうか。たたでさえ、同僚や他社に勤める友人と競い合うようにして、より良い転職先探しをするような風潮すらある昨今である。その場合の「より良い」というのが、「より給料の高い」となったら事である。</p>
<p>まだ十分に実力をつけていない時期に、その時点での給料だけを比較して転職などしてしまえば、その後の職業人生はどうなるであろうか。未熟な若年人材に高い給料を出すという場合、それだけの給料を出さなければ人が採れない仕事であり、また、それだけ出しても会社として利益が出るような仕事であることは、経済原理上間違いない。</p>
<p>たとえば、育成せずともとにかく長時間働いてもらえさえすれば、会社としてペイするような仕事などだ。そのような仕事は１０年勤めても給料は変わらないことが多い。しかも１０年経っても当人はほとんど成長もしていない。さて、その後のキャリアをどう切り開いてゆくのであろうか。待っているのは、八方塞がりの状況しかない。過酷な労働条件に嫌気が差して転職をしようにも、発展的な転職はできず、キャリアダウンの職業人生となってしまいかねない。</p>
<p>もちろん、実際にそのような転職をしてしまう人は、転職を考えている人のうちのほんの一握りの人たちであろうが、より広範囲に渡る、根の深い罪悪は、それを度々目にする人達の健全な労働観を破壊するということだ。頻繁にこのようなコピーを目にしていれば、「自分は給料のために働いている」と、知らず知らずのうちに刷り込まれてしまうであろう。</p>
<p>もしこのコピーが、「うわっ・・・私の苦労、少なすぎ・・・？」というものであったなら、人々の労働観に与える影響はだいぶ違ったものになるに違いない。現在の職場が甘すぎて成長できないような場合、たとえ給料は下がろうとも、苦労を求めて、より実力を付けられるような職場に転職をするなんてことが多発するかもしれない。このような意味での転職を促すようなコピーであったならたいへん素晴らしい。弊社ももう少しビジネスに余裕が出てきたら、儲からないことを承知の上で、このような奇特な人材紹介業もやってみたいとも思わなくもない。</p>
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</div>
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   <title>ロジカルシンキングやフレームワークの次に来るもの</title>
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   <published>2010-06-07T00:00:37Z</published>
   <updated>2010-07-12T03:17:33Z</updated>
   
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      <name>hra</name>
      
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      <![CDATA[<div class="sectionh2">
<h1>ロジカルシンキングやフレームワークの次に来るもの</h1>
<p>前回までで、企業の中の活動を分類・整理する枠組みをうまく設定することで、人材やその活動といったリソースを、重複や矛盾を最小限に抑えながら配分していくことができる、ということを述べました。特に、ビジネス上の課題と組織・人事上の課題を一気通貫することが重要であるということを、マーケティング課題を組織・人事の課題に落とし込むことを例にとって、述べました。</p>
<p>要は課題や活動をいかに分類・整理するか、ということなのです。次のチャートを見てください。ここには計２８個の人事課題があがっています。人事課題とされるものにはこのように沢山の種類があります。これらにどう取り組むか、ということなのです。</p>
<p>＜人事課題の例＞<br />
<br />
<img height="341" alt="" src="/Image/d/d1000/VariousIssues.jpg" width="493" /></p>
<p>これらの課題全てに取り組むものとし、それぞれに目標と担当者を割り当て、進捗管理することにしたらどうでしょうか？目標管理制度を活用して取り組む場合など、実際にそのようになりがちです。しかし、そのようにした場合、施策間の一貫性が図れなくなることもさることながら、社員に対して、人事部は全体として何を企図しているのか、現場や社員の視点から見て何が変わるのか、うまく説明ができないものになってしまうのではないでしょうか。そして、現場や社員にとっての意味が明確に伝わらないのならば、すなわち魂が伝わらないのならば、人事施策の効果は大きく損なわれてしまう、ということは言うまでもありません。</p>
<p>これらへの取り組みが効果的なものであり、しかも無駄な費用をかけることなく効率的に遂行されるためには、これらがうまく分類整理、パッケージングされなければなりません。</p>
<p>そのような分類整理の枠組みを与えてくれるのが、いわゆる「フレームワーク」であり、フレームワークを作る前提となる思考が、いわゆるMECE（ミッシー）（モレ・ダブリなし）と呼ばれる分類原則です。 </p>
<p>例えば、人事施策の目的を、「社員の力を引き出す」とした上で、そのための課題を分類する次のようなフレームワークを作ることができます。そして、この枠組の中、黄色で着色した４つの領域に人事・組織の施策を整理することができます。 </p>
<p>＜人事施策を整理するフレームワーク例－パターン１＞<br />
<br />
<img height="247" alt="" src="/Image/d/d1000/breakdown1.jpg" width="406" /></p>
<p>また、結論は同じ４つの領域でありながら、次のように異なった視点で分類することもできます。</p>
<p>＜人事施策を整理するフレームワーク例－パターン２＞ <br />
<br />
<img height="247" alt="" src="/Image/d/d1000/breakdown2.jpg" width="406" /></p>
<p>どちらも、「全社／職場」と「上から下／下から上」いう分類軸を組み合わせたものですが、どちらの分類軸を先にするかで、施策のメッセージは大きく変わってきます。そして、どちらの分類方法が効果的か、というのは企業／会社によって異なってきます。</p>
<p>一般的には、「全社的な方向づけ」と「個々の職場の活性化」とはお互いに独立した要因であることが多いのです。すなわち、会社全体がどうあれ、自分の所属する個々の職場へのコミットメントは高い、ということはよく見られるのです。そのような場合には職場の連帯を最大限に活かしつつ、全社的な戦略や活動へ向けていかに各職場を方向づけていくか、ということがポイントになります。この場合には、前者の分類の仕方がフィットします。</p>
<p>しかし、企業によっては「職場」ごとの自律的なまとまりはそれほど強いものではありません。創業者のリーダーシップで動いている企業などは多くの場合そうです。この場合には、職場の自律性を新たに強調することではなく、むしろ職場間の壁を飛び越えて、経営テーマやプロジェクトごとにいかに人を効果的に活用していくか、ということを考えるべきことになります。この場合には、後者の分類の仕方がフィットします。</p>
<p>このように、課題を整理しようとして「MECEな」ロジックツリーを作ってみようとすると、どの分類を先に持ってくるか、という問題に常に突き当たるのです。</p>
<p>予め与えられた４つのファクターをどう並べるか、というだけでも、このように選択肢があり、大きく異なったフレームワークができあがるのですから、そもそもどのようなファクターを切り出すか、ということまで考えると、全く一意には決まらない、「アート」の領域になります。</p>
<p>しかし、人事企画スタッフやコンサルタントが「アート」でもって施策の体系案を描き、それを、経営者がセンスでもってフィット感があるものを選ぶ、というやり方では、継続的に具体的な施策に展開したり、社員とコミュニケーションをとったりするためのプロセスとしては十分なものであるとは言えません。</p>
<p>もともと職場の自律性が高いとは言えず、自律性を高めていく方向性でもない場合に、「職場を活性化する」ことに向けられたプログラムを企画しようとすると、矛盾が噴出します。すなわち、「目標達成に一丸となるようにする」ことと「一人ひとりの持ち味を活かす」こととが相反する側面を持つことであるがことが明らかになり、それらを矛盾なく遂行するためには管理職に極めて高いレベルの管理能力が要求されることがわかってきて、そのために、次に苦労して管理職教育を組んだとしても、場当たり的で不完全燃焼感が高いものになることは容易に予想されます。</p>
<p>自社にフィットした施策の体系案を作成するためには、自社のデータに基づいた客観的・定量的な分析・議論が必要です。そのために必要な手法は「多変量解析」と呼ばれる分野の統計手法になります。分析対象となるデータは、部署毎の業績データ、社員意識調査のデータ、３６０度フィードバックデータなどです。</p>
<p>多変量解析手法とは、「複数の変数間の相互関連を分析する統計的技法」の総称です。人や組織のパフォーマンスには、極めて多くの要因が複雑にからみあっていますので、それを要約整理する必要があるのです。例えば、人の能力・スキルをとっても何十項目にも分類できます。組織についても、たとえば人事制度の内容やその運用状況をとらえるだけでも何十項目にもなります。働く時間はどうか、職場環境はどうか、報酬水準はどうか、目標は明確か、評価のあり方はどうか、など。</p>
<p>そういった数多くのディメンション（次元）を持つ情報・データを要約・整理して意味を読み解くための手法が多変量解析手法であり、まずは項目間の相関関係を見る「相関分析」が基礎になります。そして、応用手法である「因子分析」「重回帰分析」「クラスター分析」などを活用します。これらを行うためには、かつては専門的な統計分析ソフトが必要でしたが、最近では比較的手軽なEXCELのアドインソフトを使うことでも十分な分析ができます。ただし、あくまでも統計手法は、データを読み解くための「技」であって、使いこなしてメッセージを出すためには次のことが必要です。 <br />
</p>
<table border="0">
    <tbody>
        <tr>
            <td valign="top" width="3">・</td>
            <td>分析結果には解釈が必要です。例えば、統計ソフトからある分類の仕方が示されても、それがなぜそのように分類されたのかということを突き止めるためには解釈が必要です 。</td>
        </tr>
        <tr>
            <td valign="top" width="3">・</td>
            <td>うまくメッセージを引き出してプレゼンテーションにまで持っていくためには、「技」の組み合わせが必要です。得意技とその組み合わせ方を持つことが重要で、逆に全ての技を用いる必要はありません。 </td>
        </tr>
        <tr>
            <td valign="top" width="3">・</td>
            <td>データを扱うことには、かなりの時間とパワーが必要です。集中できるまとまった時間を確保する必要があります。休日出勤が必要になる場合も多いでしょう。逆に、得意技と組み合わせ方が決まってくると、前処理や後処理の効率化も図れるようになります。 </td>
        </tr>
    </tbody>
</table>
<p><br />
いくつか、そのようにして分析を行った結果のイメージをご覧ください。</p>
<p>＜社員の満足度要因を構造化する＞<br />
<br />
<img height="408" alt="" src="/Image/d/d1000/TreeStructure.jpg" width="543" /></p>
<p>上図は、従業員満足度調査の結果に基づいて、満足度の１０個の因子を抽出するとともに、それをツリー状に整理したものです（点線白塗り部分はツリー化するために充填したもの）。また、どの因子の満足度が高いかということも色で示しています。因子分析とクラスター分析の合わせ技を用いて作成したものです。<br />
この図には、この会社固有の、「従業員満足度の形」が示されています。この会社では、「仕事への満足」と「会社への満足」とが分かれており、「仕事や職場への満足」は高いが、「会社への満足」は高くない、という傾向があるのです。そうすると、強みである職場の求心力を維持しつつ、いかに会社の戦略的な方向性へと引っ張っていくか、ということがこの会社の課題になります。 </p>
<p>＜従業員の満足度要因間の因果関係を明らかにする＞<br />
<br />
<img height="304" alt="" src="/Image/d/d1000/FlowStructure.jpg" width="398" /> </p>
<p>上図は、やはり従業員満足度調査の結果に基づいて、やはり満足度の１０個の因子を抽出するとともに、今度は、因子間の因果関係を要約・整理したものです。これは、因子分析と重回帰分析の合わせ技を用いて作成したものです。</p>
<p>この図には、この会社において、社員の満足度を左右する要因は大きく「仕事の充実度」「評価・報酬・人事への納得」「良好な労働環境」の３つがあるけれども、「社内の風通しの良さ」と「豊富なキャリア開発機会」とが、全ての因子に影響する基礎であることが示されています。このことから、自信を持って、「社内の仕事の見える化と、横断プロジェクトを通じてのチャレンジ機会の開放」等の施策を推進していくことができます。</p>
<p>このような分析とメッセージの導出は、今のところコンサルタントを含めて誰にでもできることではありませんが、単なる気の利いたコンセプトやフレームワークでは十分な説得力を持たなくなっている現在、データによってコンセプトを裏付ける手法の理解と、データを用いて語る習慣は不可欠になりつつあります。豊富な販売データを分析するマーケティングは既にそうなっていると言えますが、人事・組織マネジメントも同じ方向に向かっていると言ってよいと思います。組織の中に眠っているデータを活かすことに、少しずつでも取り組まれてはいかがでしょうか。もちろんご支援いたしますよ。</p>
<p>（本件もう少し続く予定です。）</p>
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</div>
<!--/sectionH2-->]]>
      
   </content>
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   <title>【コラム】第３８回　「報酬」と「インセンティブ」について（2/2）</title>
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   <published>2010-06-01T00:20:00Z</published>
   <updated>2010-06-01T00:34:01Z</updated>
   
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   <author>
      <name>hra</name>
      
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      <![CDATA[<div class="sectionh2">
<h1>「報酬」と「インセンティブ」について（2/2）</h1>
<p>前回の最後で、日本と西洋での労働観の違いについて触れ、西洋ではより労働の対価が重要となるということを述べた。しかし、そのような西洋であっても、金銭的報酬を否定する指摘もある。</p>
<p>米国の心理学者、アルフィ・コーン氏は、著書『報酬主義をこえて』の中で次のように述べ、「金銭的インセンティブ（外的報酬）は、内なるモチベーションを下げる」という点を指摘している。「競争や報酬による動機づけは、その人の関心を競争や動機のほうに向けてしまい、仕事そのものがおろそかになって質が低くなる傾向がある。これは特に創造的な仕事で顕著に見られる。質の高い創造的な作業は、作業そのもののおもしろさに動機づけられたものだ。」　一つの例として、子どもに読書の習慣をつけさせる例を紹介している。本を読んだ子どもに、褒美としてお菓子を与える子と、本を読んでも何も与えない子に分ける。褒美につられて読書する子は、最初はよく読むが、やがて褒美の魅力が低下すると、何も与えない子よりも本をよく読まなくなるという。</p>
<p>金銭的報酬は弊害も大きい。そのインセンティブに慣れてしまえば、あたかもそのために働いているかのような錯覚に陥ってしまう。しかも、金銭的報酬の特徴として、そのインセンティブ効果は急速に薄れていくということがある。とすればどうなるか。仕事そのものの報酬は見えなくなったまま、金銭的報酬の魅力もどんどん低下していくとすれば、不満を抱えながら惰性で働き続けるしかない。読書する子どもの例でも、お菓子の魅力が低下しても、本を読み続けなければならないとしたら、やらされ感でいっぱいになってしまうであろう。金銭的インセンティブを前面に出した誤った成果主義がもたらした一番の弊害は何かといえば、仕事本来の報酬を見えなくした点ではないだろうか。</p>
<p>日産のカルロス・ゴーン氏はかつて、販売奨励金が少ないと嘆く販社社長に対して、「子供に小遣いをやるから勉強しろと言う親はいい親ですか。子供を健全に育てるのは小遣いじゃない。」と言い放ったという（日経ビジネス2003年）。奨励金、報奨金、ボーナス、インセンティブ、褒美、表彰、考えてみれば世の中は報酬だらけである。</p>
<p>労働の健全性を取り戻すことは、会社の責任であるとともに個人の責任でもある。道筋としては、「結果」から「プロセス」に意識を転じることがまず不可欠と考えられる。放っておけば、結果にばかり意識が向かいがちである。そういうプレッシャーが日々働いているからだ。目標も結果目標のみを掲げ、それに意識を集中させることを強いられる。報酬も結果のみに報いる報酬となることが多い。では、どうすれば「プロセス」に目を向けることが可能となるであろうか？自己の役割に意識を向ける、能力の伸長に意識を向ける、他者との関係性に意識を向けるなど、自分にとって大切な価値観を意識することが重要となる。エドガー・H・シャイン氏よって提唱された「キャリア・アンカー」が一つの視点を提供してくれる。「キャリア・アンカー」とは、ある人物が自らのキャリアを選択する際に最も大切な（どうしても犠牲にしたくない）価値観や欲求を分類したものである。</p>
<p>・管理能力：組織の中で責任ある役割を担うこと <br />
・専門的・技術的能力：自分の専門性や技術が高まること <br />
・安全性：安定的に1つの組織に属すること <br />
・創造性：クリエイティブに新しいことを生み出すこと <br />
・自律と独立：自分で独立すること </p>
<p>自分自身の長期的な職業生活における拠り所となるアンカー（錨）を見定め、意識することで、結果としての報酬ではなく、「プロセス」そのものに目を向けやすくなるに違いない。一人ひとりのそうした意識が、金銭的報酬に釣られた、やらされ感いっぱいの労働から脱却し、労働の健全性を取り戻す縁（よすが）となることを願いたい。</p>
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   <title>【コラム】第３７回　「報酬」と「インセンティブ」について（1/2）</title>
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   <published>2010-05-26T00:12:33Z</published>
   <updated>2010-06-01T00:29:23Z</updated>
   
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<h1>「報酬」と「インセンティブ」について（1/2）</h1>
<p>金銭的報酬が仕事の報酬であるという、残念な共通認識が定着しつつあるように思われる。労働の対価であることは間違いないが、金銭的報酬のために働いているということとは異なる。仕事の報酬とは何か？仕事そのものが報酬である、というのがまず基本であろう。マズローの欲求5段階説に沿っていうならば、生理的欲求はさておき、安全の欲求、所属の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求、すべてを仕事は満たしてくれる。仕事がなくなった場合どうかと考えてみると分かりやすい。生活の糧をどうするか、どこで所属欲を満たすか、誰に認めてもらうか、どういう手段で自己実現を果たすか。何らかの事情でやらされ感に埋没しているような場合は、仕事の中に報酬は見出しづらいものだが、仕事である以上、必ず根源的な欲求を満たす要素が埋め込まれているはずである。</p>
<p>筆者の大学時代の友人で、非常に優秀ではあったがキャリア志向がまったくなく、「結婚したら早々に仕事を辞めて自分の母親みたいに悠々自適にやりたいことに時間を使いたい」と就職前から公言していた女性がいた。結婚が決まり、ある時フィアンセの男性から、「もう仕事は辞めてもいいよ」と言われた瞬間になぜかスイッチが入ってしまい、仕事に執着するばかりか、没頭するようになった。それから約１０年、管理職になるかどうかというところまで行き、ようやく退職の決意をし、その後は当初の希望であったような生活をしている。フィアンセからのその一言があったのが、入社４年目であったのだが、それがもう少し早いか遅いかであったなら、こうはならなかったのではないだろうかと私は勝手に思っている。</p>
<p>会社の中で最もモチベーションが高いのは、若手の女性社員ということはないだろうか。最もモチベーションが低く、やらされ感に苛まれているのが実は中高年男性ということはないだろうか。語弊がある言い方かもしれないが、「嫌ならいつでも辞められる」と思っているような場合、やらされ感は自ずと低くなる。良いことも悪いことも、客観視できるからだ。「どんなことがあっても決して辞められない」と思っている場合には、どうしても辛くなる。やらされ感でいっぱいのケースもある。客観性が失われることで良い面が隠され、悪い面ばかりがクローズアップされるからだ。そんな時は、自分の置かれた状況を自分のものとしてではなく、他者から相談された他人事として客観的に眺めてみれば、案外仕事の中の報酬が見えやすくなるかもしれない。</p>
<p>もともと日本人にとって、労働とは特別な意味を持っていた。日本と西洋では労働観に大きな違いがある。「日本書紀」の中では、当時の労働であった稲作は、人間が神からの恵として許された行為であったとある。米は神様達の食べ物であり、稲の栽培は天上の神様達だけが行なえるものだった。それと同じ行為をし、同じ物を食べることを許されたものであった。よって、日本人にとって労働とは「褒美」であり、一種の生き甲斐として始まっている。西洋での「労働」の起源はというと、旧約聖書の中で、アダムとイブの話で語られている。彼らは楽園で労働をせずに暮らすことができていたが、禁断の果実を食べて楽園から追放されてしまい、それからは自分達で額に汗して働き、食べ物を得なければならなくなった。つまり西洋では、労働は「罰」として始まっている。労働そのものが報酬とはならず、辛いことである場合、その対価が重要になることは言うまでもない。（つづく）</p>
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