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コンピテンシーについて

Q1. コンピテンシーは、日本ではどの程度普及が進んでおり、主にどんな点に活用されているのでしょうか?

財団法人社会経済生産性本部の2005年の調査結果によりますと、従業員数5,000名以上の企業では48.6%、全体では25.7%の導入状況となっています。活用の方向としては、評価制度への導入、および人材育成目的での導入とが多いようです。一つの大きな流れとしては、90年代以降に多くの企業において実施された人事制度改革の中で、評価制度の一環としてコンピテンシーが取り入れられてきたということがあります。また、現在も多くの企業で取り組まれている、次世代リーダーの育成という観点から、育成目的でのコンピテンシーの活用が進んでいます。加えて、昨今では、適性把握の側面において、採用選考や選抜・配置等への活用も見られるようになりました。

Q2. コンピテンシーの職能との違いは何でしょうか?

職能は多くの場合、個々の職務よりもむしろ、組織内の階層をベースに各階層に求められる能力をまとめたものであり、ゼネラリスト育成に効果を発揮するファクターとなっています。一方、コンピテンシーは、特定の職務において成果を挙げるうえで必要なファクターであり、職務と密接に関係しています。職能がゼネラリスト育成のためのファクターであるのに対し、コンピテンシーはプロフェッショナル育成のためのファクターということができるでしょう。別の言い方をすれば、「高業績の観点」が含まれかどうか、と言うことができます。つまり、コンピテンシーの場合、単なる「職務を遂行する能力」ではなく、「高いレベルで遂行して結果を出す能力」となります。

 

Q3. 各職務において、高業績を挙げるうえでのパターンは一種類なのでしょうか?

一つの仕事においても、高業績を挙げるパターンは何種類もあって、よってコンピテンシーモデルも数種類存在するのではないか、という質問も多く受けます。高業績者分析をしてみて分かることは、受ける印象がまったく違ったタイプの人たちであっても、高業績者には共通性が多いということです。つまり、一般に言われる、人の“タイプ”とコンピテンシーの分類とは別物ということです。人の“タイプ”は多くの場合、性格によって形成されるものと考えられますが、一方、たとえその点が違っていても、ある仕事において高い業績を挙げようとする場合に起こす行動には共通性が多くなるものです。したがって、コンピテンシーの観点から分析する場合、パターンは多くの場合、一種類に集約されます。一方、二種類も三種類も出てきてしまう場合は、コンピテンシー構築の単位が、本来の単位よりも広過ぎることが原因で、そのような結果となるわけです。

Q4. コンピテンシーモデルのアプローチは、人材の画一化につながらないでしょうか?

モデルを参考に行動を改善していく手法であるため、画一的な、いわば金太郎飴的な人材育成にならないか、との疑問です。コンピテンシーは、それぞれの仕事においてキーとなるファクター、言い換えれば、その仕事において高い業績を挙げようとした場合に必須となる要素を捉えたものです。これは、各人の持っている個性とは別の側面です。高業績のキーファクターをモデルに合わせて揃えたところで、各人の個性がなくなるわけでも、薄くなるわけでもありません。プロスポーツのチームをイメージすると分かりやすいかもしれません。個々の選手は皆、そのスポーツにおいて高いパフォーマンスを挙げるうえで必要な資質、適性を有していますが、個性は様々であり、決して同質的なわけではありません。

Q5. コンピテンシーを適正に測るためには、どのような方法が望ましいのでしょうか?

コンピテンシーは、行動として発揮されるものですので、行動を観察し、評価をするということが最も妥当性が高いといえます。行動評価の場合、上司が見えている行動というのはほんの一側面に過ぎないことが多いため、上司のみならず、周囲の目を通してのより客観的な評価が望まれます。このため、コンピテンシーの行動評価については、360度評価(多面評価)の手法を活用している企業も多くあります。この他、自己診断テストや面接方式でコンピテンシーの強弱を特定する方法もありますが、前者の場合、自己認識をもとにした特定である点、後者の場合には1時間未満という短い時間内での特定は困難である点などに注意する必要があります。

Q6. コンピテンシーの抽出にはハイパフォーマー(高業績者)を分析する手法をとりますが、ハイパフォーマーとして、どのような人を選べばよいのでしょうか?

ハイパフォーマーとは、すべての面で優れた人ではありません。それぞれの仕事における成果責任(期待される成果)に合致した成果を高いレベルで達成している人であり、必ずしも、人格的に優れている人ばかりとは限りません。コンピテンシーの抽出にあたっては、目的は唯一、高業績に結びつく行動特性を抽出すること、の一点にありますので、あらゆる側面で優れているというスーパーマンとは異なります。また、何らかの要因で一時的に高い業績が挙がったという人ではなく、環境の変化がある中でも、それに対応して継続的に高業績を挙げ続けている人でなくてはなりません。再現性のある能力でなくてはならないからです。

Q7. ハイパフォーマーがいない組織においては、どのようにしてコンピテンシーを抽出することができるのでしょうか?

「残念ながら、うちの組織には、分析の対象となるような高業績者はいません。」ということを聞くケースもままありますが、実際にはいるはずです。業績を引っ張っている者が存在しないような状態で、事業が存続していることはあり得ないからです。一方で、新しく設置するポジションにおいては、経験者はまだ誰もいないという状態ですので、こうした場合にはハイパフォーマー分析という手法は取ることができません。この場合、比較的近い仕事で高業績を挙げている人や、経験の長い人など、新設するポジションを具体的にイメージ可能な人たちからのインプットを得て、コンピテンシーモデルを構築することになります。また、外部機関を活用する場合には、蓄積されているデータベースを参考に構築していくことも一つの方法です。

Q8. ハイパフォーマーだけでなく、平均的業績者も併せて分析するのはなぜでしょうか?

ハイパフォーマーを分析することで、高業績に結びつく行動特性を把握することができますが、それに加えて平均的業績者も分析することで、その2グループ間の違い、という見方ができるようになるからです。仮にハイパフォーマーだけ数名分析し、行動上の共通点を見出した場合、それらがその仕事におけるキーとなる行動である可能性は高いのですが、それらのうちのある部分については、ハイパフォーマー以外の人もおこなっている可能性もあります。それらを削ぎ落とし、高業績に

Q9. コンピテンシーの導入について、気をつけるべき点はどんな点でしょうか?

まず最も重要な点としては、当然ではありますが、導入の目的を明確にするということです。コンピテンシーモデルは、用途によって、構築単位や行動指標の記述レベルが異なるからです。たとえば、「評価制度の見直し」といった場合にも、それ自体は手段ですので、それによって実現したい目的があるはずです。「プロフェッショナル人材の育成促進のため」ということを第一義的な目的とする場合もあるでしょうし、「できるだけ公平で納得性の高い評価をおこなうため」ということ強調する場合もあるでしょう。どういう点を狙いとするかをまずは事前に鮮明にしておく必要があります。次に、コンピテンシー分析以前に、各職種なりポジションの仕事内容を明確にしておくということも重要です。コンピテンシーモデルを構築する手順としては、はじめにそのポジションの成果責任(期待される成果)を定義し、その成果責任を高いレベルで達成している人をハイパフォーマーとして選定し、コンピテンシーの分析に入るわけですが、どんな成果を挙げることが期待されているのかが曖昧な場合、この最初の段階でつまずいてしまうことになります。

Q10. コンピテンシーの活用について、気をつけるべき点はどんな点でしょうか?

コンピテンシーは決して万能ではないという点を理解しておく必要があります。確かに、人材マネジメント上、評価や育成に関して重要な要素となりますが、知識やスキルといった側面を捉えたものではありません。成果に結びつくプロセスであり、行動の側面です。マネジャー層においては、必要な知識やスキルは備わっているということを前提に、それらを成果に結びつける要素としてコンピテンシーに重点を置いて、評価や育成をおこなうということも妥当性を持ちます。しかし、一般層においては、知識やスキルとコンピテンシーとの双方のバランスの取れた育成が必要であり、特にジュニアスタッフ層においては、まずは知識やスキルの習得に重点を置く必要があります。次に、コンピテンシーモデルによるアプローチは、行動の変革を伴いますので、打ち出し方を誤ると、抵抗感を与えがちである点にも注意しておく必要があります。特にベテランの社員などは「自分には自分のやり方がある」ということで、「このモデルに合わせてください」というような押し付けの印象を与えてしまえば、抵抗感を感じるのも無理はないでしょう。したがって、コンピテンシーモデルは、より高い成果を挙げるうえでの支援ツールであり、ハイパフォーマーたちの知恵の結集なので、これをうまく活用することで、より効果的な活動が可能になるという点を強調する必要があります。したがって、評価で活用する場合には、行動項目の一つ一つについて評価するというような仕組みは極力避け、行動項目を参考としてコンピテンシーの発揮度を評価するという仕組みとするべきでしょう。

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